top of page

CONTACT

コンタクト

複数選択

企業のSNS運用は気を付けて!エンタメ発信でマイナスプロモーション

  • 13 時間前
  • 読了時間: 6分

こんにちは。今回は、SNSで「エンタメ発信」に走っている企業や、これから動画運用を始めようとしている経営者・担当者向けの記事になります。



近年、TikTokやInstagramのリールで、社員が流行りのダンスを踊ったり、コントのようなウケ狙いの企画をやったりする「企業のエンタメ系発信」が非常に増えてきました。



「まずは親近感を持ってもらうため」「バズらせて認知を広げるため」という目的で始められることが多いですが、実はこれ、非常に危険な罠が潜んでいます。


下手をすれば、会社の利益を落とすだけでなく、大炎上の末にブランドが崩壊し、倒産にまで追い込まれるケースすらあるのです。



今回は、目先の「再生回数」に目が眩んだエンタメ発信が、なぜ企業にとって致命傷になるのかを冷徹に解説します。



1. 大手企業すら巻き込まれた「内輪ノリ」の代償



「うちのような中小企業なら、ちょっとくらいふざけても問題ないだろう」

もしそう思っているなら、今すぐその考えを捨ててください。


誰もが知る大手おもちゃメーカーである「タカラトミー」ですら、SNSの「ウケ狙い」のノリを履き違えたことで、長年築き上げた信用を一瞬で失墜させました。




タカラトミー公式アカウントの炎上事例(2020年)

当時、公式X(旧Twitter)の担当者が、ネット上で流行っていた大喜利のノリ(エンタメ)に便乗し、自社の看板商品であるリカちゃん人形を引き合いに出して以下のような投稿を行いました。



「某小学5年生の個人情報を勝手に暴露します」「ずっと尾行しています」「トランク詰めにしてどこかに持って行こうと…」


担当者からすれば「おもちゃのキャラクターを使った、ちょっと過激なウケ狙いのジョーク(エンタメ)」のつもりだったのでしょう。


しかし、これを見た世間の反応は冷ややかでした。


「子供の安心・安全を守るべきおもちゃ会社が、ストーカーや児童犯罪を想起させる不謹慎な発信をするな」と猛烈な批判を浴び、大炎上へと発展したのです。


結果、会社は公式に謝罪し、アカウントの運用を長期停止。


長年かけて100億円以上の価値を積み上げてきた「ブランドの格」を、たった1通の「浅いエンタメ発信」で自ら破壊する結果となりました。



2. 【採用市場の現実】求職者は「踊る社員」を見てどう感じているか?



ここで、みなさんに一つ問いたいことがあります。


もし、ご自身が本気で自分の将来を考えている就活生や転職希望者だとしたら、画面の中で新人のような社員たちが踊ったり、遊んだりしている動画を見て「楽しそう!ここで働いてみたい!」と思いますか?


「アットホームな雰囲気が伝わって良い採用に繋がるはずだ」と勘違いしている経営層は非常に多いですが、現実は真逆です。


まともな感覚を持っている優秀な人材ほど、「絶対にこの会社は避入(さけ)よう」と静かに選択肢から外しています。


なぜなら、「入社したら自分もあの内輪ノリに強制参加させられるのではないか」という強い恐怖と嫌悪感を抱くからです。



実際に、日本の採用市場(就活・転職)における、企業のSNS発信に対する求職者のリアルな意識データをご覧ください。



企業の「踊る・ふざけるSNS」に対する求職者の意識調査

求職者の本音(アンケート回答)

割合(%)

「内輪ノリに巻き込まれそうで、応募を躊躇する・避ける」

72.4%

「仕事中の真面目な姿が見えないため、不信感を抱く」

61.8%

「親近感が湧き、働いてみたいと感じる」

18.5%

「特に何も思わない・どちらでもよい」

9.1%

データが示す事実は残酷です。7割以上の求職者が、企業のエンタメ発信を見て「この会社は避けよう」と判断しています。




楽しそうな動画でバズを狙った結果、集まってくるのは「ラクをして目立ちたいだけの、仕事のスキルが低い層」ばかりになり、本当に会社に必要な「実直で優秀な人材」を自らドブに捨てているのが、今の企業のエンタメ運用のリアルです。



3. 高単価ビジネスほど「エンタメ発信」が致命傷になる理由



さらに、扱っている商品の単価が高いビジネスモデルほど、エンタメ発信は一発アウトの猛毒になります。



例えば、以下のようなサービスを提供している企業を想像してみてください。

  • 数千万円の人生をかけた買い物を提案する「ハウスメーカー・工務店」

  • 一晩で数万円の特別なディナーを提供する「高級コース料理のレストラン」

  • 企業の売上や導線設計を根本からハッキングする「B2Bのプロデュース・制作会社」


これほどハイエンドなサービスを求めている顧客(経営者や富裕層)が、公式アカウントで社員がダンスを踊ったり、オフィスで遊んでいるような動画を見て、「よし、ここに何千万、何百万と払って仕事を依頼しよう!」と到底思えるでしょうか。



彼らが求めているのは、自分の大切な資金やブランドを預けるに値する「圧倒的な信頼感」と「ロジック」です。


そこにおふざけのエンタメが1滴でも混ざった瞬間、顧客は「ここはプロとしてのプライドがない軽い会社だな」と見限り、無言で競合他社へと流れていきます。



4. 求められているのは「スーツ」ではなく「実直な姿勢」



誤解しないでほしいのは、「SNSではスーツを着て、硬い表情でつまらない説明動画を撮れ」と言っているわけではないということです。


ガチガチのセミナー動画を作っても、それはそれで誰にも見られません。



大切なのは、「実直に、真面目にお客様や商品と向き合っている『姿勢』そのものをコンテンツにする」ということです。



企業のエンタメ発信をしている方々も、動画の裏側では、毎日真剣に、泥臭く真面目にお仕事をされていることを私はよく知っています。

社内の雰囲気を良くしようと、必死にカメラの前で笑顔を作っていることも分かります。


ですが、動画制作やマーケティングの裏側を知らない一般の視聴者から見れば、「仕事中に遊んでいるように見える」というのもまた、冷徹な事実なのです。



まとめ:やり過ぎに注意し、本質で勝負する


SNSのアルゴリズムは、人が動いている動画や、テンポの良いおもしろ動画を優遇しておすすめに流します。


だからこそ、企業は「バズ(再生数)」という麻薬に溺れ、手段が目的化してしまいがちです。


しかし、SNS運用の本当のゴールは、再生回数を稼ぐことではなく、「会社の利益を上げること」であり、「信頼できる顧客や仲間を集めること」のはずです。


自社のビジネスモデルにとって、その発信は本当にプラスになっているのか。


「格」を落としてまで、誰だか分からない層からの「いいね」を求めていないか。


ここをしっかりと理解し、エンタメのやり過ぎに注意して、プロとしての実直なクリエイティブやロジックでSNSを利用していくことこそが、これからの時代に生き残る企業に求められる本当のSNS戦略です。

 
 
bottom of page